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【ランナー必見】サブ3、サブ3.5へのカギ!持久力を高めるポイントをご紹介!

ランナーが気になる「持久力」。レース前にコンディションを整えることで持久力が高まり、更にはランニングパフォーマンスにも繋がります。

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ここでは、「持久力」を高める以下4つのポイントについて少し掘り下げたいと思いますので、参考にしてください。

  • ポイント1:筋グリコーゲンを増やすには「炭水化物の摂取+運動」
  • ポイント2:オーバートレーニング対策には「睡眠の質と筋グリコーゲン」を意識する
  • ポイント3:腸の状態整えることは持久力に繋がる
  • ポイント4:持久力サポート成分の補給

持久力とは

全身持久力は一定の運動を長く続けることができる能力(体力や粘り強さ)のことで、基本的運動能力の一つとされています。

ジョギング・水泳・サイクリングのような全身を使う有酸素運動では特に重要とされています。

持久的運動のエネルギー源

持久力を必要とする運動(持久的運動)では、糖質や脂質が主なエネルギー源になります。

軽い運動においてエネルギー源は骨格筋に取り込まれた脂質が中心ですが、運動強度が高くなると、糖質が重要なエネルギー源になります。この時に使われる糖質は骨格筋や肝臓等にグリコーゲンとして蓄えられています。筋肉に蓄えられる筋グリコーゲンは体内グリコーゲンの約8割を占めます。筋グリコーゲンは、筋肉収縮時のエネルギー源となる為、運動においてとても重要な役割を果たします。

運動と筋肉の状態

中程度以上の運動により、筋肉の代謝がどのように変化するかご存じでしょうか?

軽い運動の時は酸素を利用して、エネルギーを産生します。

運動強度が高くなると、酸素の利用が減少し、糖をエネルギー源としてエネルギーが作られます。その際、筋肉では乳酸という酸性物質が産生され、酸性度が高まり、筋肉の収縮ができなくなります。

また、中程度以上の運動により骨格筋のグリコーゲンが使われてエネルギーに変換されますが、いつまでも骨格筋のグリコーゲンが存在するわけではありません。

運動で使用すると共にグリコーゲンが消費され、なくなってしまうと、バテて、パフォーマンスが低下してしまいます。

ポイント1:筋グリコーゲンを増やすには「炭水化物の摂取+運動」

このように筋肉が酸性になり筋収縮できなくなるだけでなく、エネルギー源である筋グリコーゲンがない状態では、運動することができなくなってしまいます。つまり、持久力を上げるためには、骨格筋のグリコーゲン量を増やしておく必要があります。

ところが、単に糖質の多い食事を摂取しても、グリコーゲン量は増加しません。筋グリコーゲンを増やすには運動が必要なのです。

運動後は血液中の糖分を骨格筋にとりこみ、グリコーゲンを作ります。スポーツ選手はタンパク質の摂取に気を使いますが、持久力を上げたい時は炭水化物又は糖質の摂取も心掛けましょう。

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試合数日前から炭水化物やブドウ糖等の糖質を摂取することに加え、運動を組み合わせることがポイントです。

筋グリコーゲンとオーバートレーニング症候群

オーバートレーニング症候群とは、過剰なトレーニングを繰り返すことでパフォーマンスが低下し、疲労が十分に回復しないまま積み重なって引き起こされる慢性疲労状態のことです。

持久的運動をする方は非常に厳しいトレーニングを実施する場合が多く、筋グリコーゲンが枯渇し、エネルギー不足に加えオーバートレーニングを引き起こし、パフォーマンスを低下させてしまいます。

パフォーマンスを発揮できなくなるだけでなく、日常生活でもカラダが重く感じたり、食欲が低下する等の「身体的症状」と、不眠や集中力低下、不安等の「精神的症状」が顕れます。

ポイント2:オーバートレーニング対策には「睡眠の質と筋グリコーゲン」を意識する

オーバートレーニングを回復させるには休息しかなく、ゆっくり休んでリカバリーすることが大事です。

スポーツ選手は試合前に睡眠の質が低下する傾向にあり、パフォーマンスに影響がでます。睡眠の質を上げることで、リカバリーに繋がります。

また、筋グリコーゲンが枯渇するとパフォーマンスを発揮できないので、日頃から自分の運動量に見合った筋グリコーゲンを溜めることも大事です。

グリコーゲン貯蔵量と運動量

筋グリコーゲン量が必要とわかったところで、筋グリコーゲンを枯渇させないように、自分のグリコーゲン貯蔵量と運動量のバランスを日頃から認識しておくことが大事です。

下記のグリコーゲン貯蔵量の計算式で計算した結果、数値がマイナスになる場合はグリコーゲンが不足し、オーバートレーニングになる可能性があるので、炭水化物や糖を補給することをオススメします。

エネルギー貯蔵量(Kcal)=400+(40×体重kg)-(0.4×体重kg×体脂肪率%)-(10×走行時間hr×体重kg)
※身体活動強度をランニング(10メッツ:161m/分)としています。

例えば、体重70kg、体脂肪率20%、42.195㎞の走行時間が4.37時間の場合

「400+(40×70)-(0.4×70×20)-(10×4.37×70)=ー419」

数値がマイナスなので、このままでは疲労が増します。

また、疲労が継続されるとオーバートレーニングになる可能性もあります。試合の数日前から、炭水化物又は糖分を補給しながらトレーニングすることをオススメします。

グリコーゲンと持久力

前回お話したリーキーガットを覚えていますか?(前回の記事はこちら

リーキーガット状態では、健康な人に比べ、運動後は更に筋肉は酸性になり、筋グリコーゲン量も減ることが分かっています。


引用:Aoi W.,et al, physiol Rep,8,e14629(2020)を改変


引用:Aoi W.,et al, physiol Rep,8,e14629(2020)を改変

これは、マウスの実験です。

aでは、安静時に比べ、運動後に筋肉のH※が下がり、筋肉が酸性に傾いていることが分かりますがリーキーガット状態では更に低下しています。また、図では、健康なマウスよりリーキーガット状態の腸の方が、運動後のグリコーゲン量が減ってしまうことが分かります。運動後のグリコーゲン量の低下が大きいということはエネルギーがなくなるのが早くなり、持久力が続きにくいということです。

※筋肉pH・・・筋肉の酸性度を示し、pHが下がると、筋肉の収縮ができなくなり、パフォーマンスが低下する。

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引用:Aoi W.,et al, physiol Rep,8,e14629(2020)を改変

図cでは筋グリコーゲン量とリーキーガットの状態を表しています。

このグラフでは、リーキーガットの状態が悪化するほど、筋グリコーゲン量が減っていることを表しています。

つまり、リーキーガットの状態では、エネルギー源である筋グリコーゲン量が減り、体力がなくなり、パフォーマンスが低下することを示しています。

ポイント3:腸の状態整えることは持久力に繋がる

このようにリーキーガットの状態では筋肉のpHが下がりやすく、筋肉が収縮しにくくなったり、筋グリコーゲンも使われやすくなるため、エネルギー源がなくなり、持久力が低下しやすくなります。

つまり、腸と筋肉は関係性が高いのです。持久力を上げる為に、食事や運動による筋グリコーゲンを増やすことも大事ですが、リーキーガットを防ぐことも大事です。

リーキーガットを防ぐためにも腸のバリア機能を高め、腸内環境を保つことは大事です。腸内環境を整える為には、「乳酸菌」、「ビフィズス菌」、「酪酸菌」等の善玉菌を取り入れたり、腸内細菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂取することも大切です。

ポイント4:持久力サポート成分の補給

今まで持久力を上げるポイントをお話しました。最後のポイントは、持久力サポート成分についてです。

持久力が必要な方はイミダゾールジペプチドやアスタキサンチンがオススメです。イミダゾールジペプチドは持久力が必要な動物に多い成分で長時間スポーツの最後の追い込みに役立ちます。アスタキサンチンは、ランナーのように酸素の取り込みが多い方にオススメの抗酸化成分で、鮭や甲殻類等に多い人気の素材です。

持久力を上げる為に最も大切なのは、毎日3回バランスよく食事を摂取することですが、上記持久力サポート成分も食事にプラスすることがオススメです。

持久力を保ちランニングパフォーマンスを高めたい方の一助になれば幸いです。

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