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ランニングエコノミーを向上させる方法は?フォームやトレーニング方法を見直そう。

ランナーにとって重要な指標となるランニングエコノミー。「より長い距離を楽に走りたい」と思う人は、ランニングエコノミーを向上させることが大切です。この記事ではランニングエコノミーの概要や、ランニングエコノミーを向上するための方法を紹介します。

目次

1. ランニングエコノミーとは
2. 長距離走にランニングエコノミーが重要な理由
3. ランニングエコノミーを高める方法
 3.1 ランニングフォームを改善する
 3.2 足部および足関節の機能を高める
 3.3 足底筋膜やアキレス腱の機能に貢献する筋群を高める
4. ランニングエコノミー向上におすすめのトレーニング方法
5. パフォーマンス向上を目指す!ランニングエコノミーに基づいたソックス

 

ランニングエコノミーとは

ランニングエコノミー(走の経済性)は、ある走速度をどれだけ少ない酸素摂取量(=エネルギー消費量)で走れるかを評価する指標のことです。同じペースで走っていているランナーでも、酸素摂取量(=エネルギー消費量)は走パフォーマンスによって異なります。

ランニングエコノミーが優れている人と劣っている人が同じ速度で走った場合、優れている人は酸素摂取量が少ないので、エネルギー消費量も抑えることができます。

つまり、ランニングエコノミーが優れている人ほど、無駄なエネルギーを消費せず、いわゆる「燃費が良い状態」で走ることができるのです。

身体を動かすためのエネルギーには限りがあるので、ランニングエコノミーを高めて、効率的にエネルギーを使っていきましょう。

 

長距離走にランニングエコノミーが重要な理由

そもそもなぜマラソンやランニングなど長距離を走るにあたって、ランニングエコノミーが重要なのでしょうか?

長距離走の成績要因は、生理学的(体力や代謝能力)、生体力学的(ランニング中の姿勢やフォーム)、心理的(ストレス等)、環境的(気温や天候、コース状況)、レース戦略(ペース配分)の複合であると言われています。

これらの中でもランニングのパフォーマンスは生理学的要素で70%以上の説明ができると言われており、その指標は主に3つあると言われています。

  • 最大酸素摂取量
  • 乳酸性作業閾値(にゅうさんせいさぎょういきち)
  • ランニングエコノミー

1つめの「最大酸素摂取量」とは、1分間あたりに体内に取り込める酸素の最大値で、数値が大きいと持久力が優れていると評価ができます。簡単に言うと、車のエンジンの排気量で、排気量は大きいほど、発進がスムーズになり、スピードも出すことができます。

2つめの「乳酸性作業閾値」は、血液中に乳酸が急増する運動強度のことです。この乳酸性作業閾値がより高い人ほど、身体に乳酸を貯めこまずに快適に走り続けることができます。

この2つは、ランニングを継続的に続けることで向上が期待できます。

3つ目の「ランニングエコノミー」は、ランニングを継続することで効率的な「ランニングフォーム」の習得(スキル)や筋力トレーニングによっても向上させることができ、少ないエネルギーで走行が楽しめるようになります。
近年では、専門的にトレーニングを行っているランナーにおいては最大酸素摂取量よりランニングエコノミーの方が走るパフォーマンスとの関係性が大きいとも言われています。

 

ランニングエコノミーを高める方法

ランニングエコノミーはさまざまな要因によって複合的に決定されると言われています。

エネルギー代謝能力(生理学的要因)、ランニング中の姿勢やフォーム(生体力学的要因)など。様々な要因の中でも重要になるのがランニングフォームと言われています。ランニングエコノミーを効率よく高めたい方は、ランニング中の身体の使い方を意識したトレーニングを行いましょう。

ランニングフォームを改善する

安定したランニングフォームは、ランニングエコノミーの向上に貢献する可能性があります。ランニングは、股関節の屈曲および伸展を片側ずつ繰り返す運動であり、体幹部に対して非常に不安定的な力がかかります。不安定な力に対して効率良く走るためには,体幹部の筋によって上半身を安定させる必要があります。さらに、内腹斜筋および外腹斜筋は、ともに走速度が増大するにつれて活動量が増加します。これらのことも関連し、長距離走パフォーマンスの高いランナーは、体幹部の筋は大きく発達しています。よって体幹を鍛えることは大変重要であると考えられます。

足部および足関節の機能を高める

少ないエネルギー消費量で走るには、足部および足関節の機能を高める必要があります。そのためには、足底筋膜の機能やアキレス腱の弾性エネルギー(ランニング時の筋や腱のバネ)の利用を向上することが重要です。

足底筋膜の特性

足底腱膜は土踏まずを支える重要な役割があり、着地時の体重を受け止め地面と足部の衝撃を和らげる「クッション」のような役割を果たします。また、地面を踏みこむ時のエネルギーを蓄積し、蹴り出すと同時にそのエネルギーを推進力に変える「バネ」のような役割もあります。

アキレス腱の特性

ランニングでは、アキレス腱の弾性エネルギーの貯蔵と再利用がランニングエコノミーに影響すると言われています。ランニングにおける接地中の下肢筋群は伸張-短縮サイクル運動であり、筋・腱の弾性エネルギーの貯蔵と再利用、筋収縮要素の活性化、伸張反射(脳からの指令を待たずに起きる脊椎反射の1つ)の利用などのメカニズムにより高いランニング効率を維持しながら走りつづけることができます。

足底筋膜やアキレス腱の機能に貢献する筋群を高める

ランニングは、速度が増大すると、接地時間の短縮や地面から足に作用する反発力の増大が見られます。
足関節において、長く屈強なアキレス腱が走パフォーマンスに有利に働くことや、長距離選手において長い足指は優れた走パフォーマンスの発揮に影響すると言われています。

これらのことから、体幹部のトレーニングと足部・足関節の機能を向上させるトレーニングを行うことで、より体幹のぶれを軽減させ、接地時の反発を上手く利用して走れるようになると考えています。

 

ランニングエコノミー向上におすすめのトレーニング方法

日々のトレーニングに前述した足部・足関節の機能に関連する筋群を鍛えるメニューを取り入れ、ランニングエコノミーの向上を目指しましょう。

ジャンプトレーニング

身近なアイテムを使用しながら、簡単にできるトレーニングの1つは、縄跳びトレーニングです。縄跳びは全身を使う有酸素運動ですが、ジャンプ運動を行うことにより、太ももやふくらはぎはもちろん、足部への負荷も大きいことから足関節や足趾関節の機能向上にも役立ちます。
一定のペースで走ることを想定すると同じテンポで飛び続けることが望ましいでしょう。スマートフォンのメトロノームアプリなどを利用し、一定のテンポを刻むことでトレーニング効率を上げることができます。

ウエイトトレーニング

「ふくらはぎ(下腿三頭筋)」や「足関節」の筋群を中心に負荷をかけた強化を行うことで、アキレス腱の弾性エネルギーを効率よく使える可能性があります。
「ふくらはぎ(下腿三頭筋)」と「足関節」を中心にアプローチができるトレーニングの1つにカーフレイズがあります。

  1. 両足を肩幅程度に開き壁の前に立つ(壁に手を添えて体を支えながら)
  2. ゆっくりとかかとを床から離して上げる(1.2.3のリズムで)
  3. かかとが上がりきったら、つま先立ちの状態で1秒間キープする
  4. ゆっくりと床にかかとを下ろす(1.2.3のリズムで)

これらの動きを繰り返します。ふくらはぎ(下腿三頭筋)を意識しながら行いましょう。トレーニング器具が不要で、省スペースでできるのでおすすめです。

 

パフォーマンス向上を目指す!ランニングエコノミーに基づいたソックス

ランニング博士 高尾憲司氏が開発した「足王(ソッキング)レーサー」。ランニングに必要なフットケアと、走りのパフォーマンスをサポートすることにこだわって設計された機能性ソックスです。

ランニングエコノミー向上へ導くランニングソックス 足王(ソッキング)レーサー

足王レーサー 特設ページはこちら

ランニング博士 高尾憲司氏 インタビューページ

ランニング博士 高尾憲司氏 インタビューページはこちら

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