History ファイテンヒストリー

ファイテンのひみつを紹介するにゃ!

第5話:女子マラソントップアスリートである高橋尚子さんとの出会い

2005年の高橋尚子さんとの出会いもご縁であるという他ありません。
あるきっかけで高橋尚子さんは昔からファイテン商品を使っているということがわかり、代理人の方を通して商品をお送りさせていただいていました。
ある日、「高橋尚子が小出監督と決別」というニュースとともに記者会見の模様が報道されました。
高橋さんはこれからどうするのだろうと思っていた矢先に、「高橋尚子さんと代理人が面会したい」とオファーがあり会食がセッティングされました。
高橋尚子さんといえばオリンピック金メダリスト、世界記録を出したマラソンランナー、国民栄誉賞授与された人気ある女子アスリートです。
初めてお逢いするので早めに会食するお店に行きました。
彼女が来る前にトイレをすましておこうと思って席を立って廊下を歩いていると、高橋尚子さんにすれ違ってしまいました。
そして部屋に戻った第一声が「さっきそこで会ったね!どうも。」でした。
これで緊張が打ち解け、会食をしながら彼女から聞いた話しは、チームQを立ち上げ、残りの陸上人生を北京オリンピック出場にかけていく意志、自分が愛用している商品を作っているファイテンに所属企業となっていただきたいというお願い。
頭を丁寧に下げ、全身全霊を込めて私にぶつかってきました。
紺のリクルートスーツに身を包んだQちゃんは、大学時代に自分で買ったファイテンの水晶ネックレスを着けていました。
「早い陸上選手は皆、このネックレスをつけていたので憧れで買いました。でもなくすといやなので宝箱にしまっていました」と話してくれました。
ファイテンのクリームは高校生から使っていて、シドニーオリンピックの時も世界記録を出した時も買って持っていってくれていて、筋肉がアップしたように柔らかく感じ「誰にも教えたくない」と思っていたそうです。
世界をとったトップアスリートがファイテンを愛用してくれていました。
しかもリクルート入社時代に、陸上部に訪問した私にお茶をいれてくれた新人さんが高橋尚子さんだということもわかりました。
自分の言葉で誠意を伝えていることが本当にわかりました。これからチームQ高橋尚子と運命を共にしよう。これが私の決断でした。
契約した2005年から2009年まで私は必ずチームQが合宿をするボルダーを訪問し、夢をかなえるために努力をするQちゃんを見てきました。
ボルダーの平地は標高1600mでジョギングしただけで空気が薄く感じられます。
ところがQちゃんは2500m~4800mの高地へ出向き練習をします。
車の中からその練習を見ましたが、レースでは苦しい表情すら見せないQちゃんが、本当に苦しそうで限界まで自分を追い込みます。
食事も自宅に招かれて管理栄養士が作るメニューをいただきました。
数日間一緒に過ごして理解したことは、「練習して、食べて、寝るだけ」の毎日を送っていること。
毎日自分の限界の練習をすることで、目標を実現するという強いモチベーションを持って生活をしているということでした。
そしてチームQを結成してからの初レース東京国際女子マラソンは見事に復活優勝。
次の日のスポーツ紙一面は「高橋尚子復活優勝。止まっていた時間が動きはじめた」でした。
高橋尚子さんのお母様ともゴールした瞬間、スタジアムで抱き合い感動を分かち合いました。
しかしスポーツの世界というのは過酷です。高橋尚子さんが人生をかけてチームQを作り、命をかけて毎日練習をしてきたことが、ひざの半月版を手術しなければならないケガに繋がったりしました。
北京オリンピックの最終選考レースである名古屋国際女子マラソンも途中でトイレに駆け込んでしまうなど予期せぬ出来事が彼女を襲いました。

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この後も自分を奮い立たせようとボルダーに向かい合宿を続けていたチームQですが、2009年の10月にQちゃんから「社長にお会いしたい」という連絡をもらい、すぐにボルダーに飛びました。
その夜、食卓を囲んだときにQちゃんは「納得いく毎日が過ごせていません。毎日全力で練習できていません。こんなにサポートしていただいているのに申し訳ありません。トップアスリートとして全力で練習できないことが、自分の限界だと感じています。引退を決意していますが、まずはお世話になっている社長にお話がしたくて...」と涙を流しながら話してくれました。
私にとっては4年間一緒に戦い続けてきた仲間であり、Qちゃんは娘みたいな存在です。
そして1日たりともサボることなく、全力で走ることと向き合ってきたことを知っています。
私からは「一緒に戦ってきて嬉しかった。この試練をこれから生きていく糧にしよう。お疲れ様でした。」と伝えました。
そして今、毎年12月に行われているホノルルマラソンで、Qちゃんは特別ランニングアドバイザーとして、ファイテンのイベントに参加して、一緒に大会を盛り上げてくれています。
Qちゃんとは語りきれないエピソードがありますが、今でも本当に固い絆で繋がっています。

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