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陸上競技×ファイテン早稲田大学競走部 相良豊駅伝監督×ファイテン 知野亨トレーナー対談レポート!

“ケガをしないチーム”をつくるために 早稲田大学競走部 相良豊駅伝監督×ファイテン 知野亨トレーナー

2015年に相楽豊氏が早大競走部駅伝監督に就任したときから、ファイテンの知野亨トレーナーはトレーニングコーチとして、駅伝チームのサポートにあたってきた。そして、今季からは正式に早大競走部コーチとして嘱託契約。体の"重心"を意識させるファイテン式トレーニングで、ケガをしない体づくりと効率の良い走り方の習得を行い、名門復活を目指している。

取材協力/陸上競技マガジン

早稲田大学競走部 相楽 豊 駅伝監督

早稲田大学競走部 相楽 豊 駅伝監督

相楽 豊(さがら ゆたか)1980年、福島県郡山市出身。安積高→早大。現役時代は3000mSCを中心に活躍。箱根駅伝は、1年時に5区、3年時に6区を走り、チームはそれぞれ総合6位、3位と好成績を上げた。4年時は駅伝主将を務めた。大学卒業後は福島県内の高校の非常勤講師をしながら競技を続け、2005年4月に早大コーチに。10-11年には大学駅伝三冠を成し遂げる。15年4月に駅伝監督に就任した。

少数ゆえ一人一人が貴重な戦力

早稲田は、他大学と比べて部員の数が多くはないので、一人一人のチームへの貢献度が大きくなります。その分、主力が1人でもケガをすると大きな痛手となってしまいます。また、よりレベルの高い到達点を目指すAチーム、基礎づくりが中心のBチームと、2層に分かれているのが早稲田の特徴ですが、Bチームの選手がケガをしても育成に影響が及びますし、どちらも貴重な戦力であることに違いはありません。最近は大学駅伝のレベルが上がってきているので、それに合わせてハードなトレーニングが必要ですが、ケガのリスクとのせめぎ合いは、常に早稲田の課題としてありました。ケガをする状況で多いのは、ギリギリのメンバー争いをしている時です。どうしても自分の限界までチャレンジをするとケガをしてしまうので、本人の気持ちを大事にしながらも、彼らが1~2割ほど力を引いて取り組めるように、言葉がけに気をつけています。

"ケガをしないチーム"がテーマ

私のコーチ時代もそうでしたが、主力を欠いた状態で箱根駅伝を迎えて4位と5位を行ったり来たりが続いていました。はたして自分たちの力をしっかり出し切れたのか...?そんな後悔と反省がありました。
近年は、フィジカルトレーニングやケアの専門家がいるチームが少しずつ増えてきました。指導も分業化しないと勝てない時代に突入したのだと感じていました。そこで、私が監督に就任した当時、主将だった高田康暉に紹介してもらい、ファイテンの知野さんにお願いしました。

選手には貴重な大学生活。その4年間でケガをさせずパフォーマンスをあげる。2人の思いは常に1つだ

初めて知野トレを見た時は、経験したこともないトレーニングに、頭の中で"?"が浮かぶこともありましたが、目に見えて選手の走りは変わっていきました。特に衝撃的だったのがタンク引き。「下半身の動きが良くなったが、上半身が付いてこない」という意見を受けて、知野さんが考案してくださったのですが、あれが一番の大きな変化だったと思います。

私の監督としてのテーマは,"ケガをしないチーム"です。ゲガをしないための動きづくりを知野さんにコーディネートしてもらうだけでなく、ファイテンの酸素カプセル(ファイテンO2)やフットマッサージ器(ソラーチ)も導入し、活用しています。今年度の箱根は予選会からのチャレンジになりますが、良い意味で、自分たちを変えるきっかけになったと思っています。このチームが持っている能力を引き出すために基本的なことを徹底し、全日本、箱根の両駅伝で、これまで以上の結果を出せるように頑張りたいと思っています。

ファイテンO2(酸素カプセル)合宿所にはファイテンO2(酸素カプセル)があり、選手たちはハードなトレーニング後のリフレッシュに使用している

ファイテン式トレーニング 通称"知野トレ"とは...

知野トレーナーが考案した、"重心"を意識したトレーニング。継続して行うことで、脚への負担を小さくし、効率の良い走り方を身につけ、かつ、ケガのリスクを減らすことができる。学生の意見を取り入れながら、年々進化させている。


  • 水を入れたポリタンクにロープをくくりつけて手繰り寄せる"タンク引き"。上半身、特に背中が鍛えられる。


  • 学生が命名した「ハンマーカンマー」。ハンマー投げの練習で使う道具を振り回しながら歩くことで、重心を安定させながら動くのを意識


  • 重心を意識させるために、知野トレーナーが中谷選手の腰部を押しながら、流しを実施

選手の声

吉田 匠(3年)
吉田 匠(3年)

フラット接地が身につきつつある

知野トレのメニューの1つ1つの意図を理解して取り組んでおり、走りにつながっているのを実感しています。知野さんのアドバイスを受けながら、1年間かけて接地の修正に取り組んできたのですが、それがだいぶものになりつつあります。また、僕は足首周りのケガが多いので、ふくらはぎや足底などを中心に、メタックスローションを使うなどしてケアをしています。これまでの2年間は駅伝ではうまくいかなかったことを、今季はチームの要としてチームに貢献できるように頑張っていきたいと思います。

中谷 雄飛(2年)
中谷 雄飛(2年)

長い距離のレースでも最後まで体を動かせる

高校時代は10kmも走ると、ものすごいダメージが残ったり、途中で体が動かなくなったりしていたのですが、知野トレは効率的な走りに重きをおいており、長い距離のレースでも、最後まで体を動かせているのを実感しています。高校2年時に、貧血やシンスプリントに苦しんだ時期があって、それからケアへの意識も変わりました。知野トレに取り組むのとともに、足底を中心に手の届く範囲は、しっかりケアをするようにしています。また、大事なレースでは、パワーテープを貼って臨んでいます。

半澤 黎斗(2年)
半澤 黎斗(2年)

長い距離に対する不安がなくなってきた

知野トレはすぐに効果を実感できるものではなくて、続けることによって感じられる部分が大きいです。高校の時から取り組んでいる筋力トレーニングを継続しつつ、知野トレも取り入れることで、最近は、"中心から走る"ことを意識して走れるようになってきて、長い距離に対する不安もなくなってきました。(得意とする)中距離に生かせる部分も絶対にあると思っています。練習後のストレッチはもちろん、酸素カプセルに入るなどリフレッシュすることも大切にしています。

井川 龍人(1年)
井川 龍人(1年)

日々の補強トレの積み重ねで差がつく

高校2年の時から知野トレに取り組んでいます。毎日じっくりとやってきたことが、今の結果にもつながっています。みんなと同じ練習をしているなかで、こういった補強をいかに積極的に行うかで、他の選手と力の差が開くのだと思っています。昨年は長期間ケガで走れない時期がありましたが、痛くなってからでは遅いということが分かったので、高強度の練習をしたあとは、ストレッチをしたり、風呂上がりにメタックスローションでマッサージをしたりして、次の日の練習に影響しないように努めています。

長距離走者がパフォーマンスを発揮するために

知野亨トレーナーの思い

さまざまなスポーツのケアに携わっていますが、長距離走は、最もケガをしやすい競技かもしれません。まして大学駅伝は、高校から大学に入って走る距離が一気に延びるのですから、ケガをしない体づくりも、長い距離を走るんだという意識をもつことも大事だと思います。私が課すトレーニングで一番の核になっているのは"楽に走る"ということです。脚への負担を小さくすることで、ケガのリスクはだいぶ減ります。これまでの早大での4年間でも、いろいろな手応えがありましたし、もちろん課題も見えました。一番怖いのは、慣れからくる油断です。今一度、手探りしつつ、選手たちの意見に耳を傾けながら、トレーニングを提供していきたいと思います。

知野亨トレーナー
知野 亨・ちのとおる

ファイテントレーナー。早稲田大学競走部コーチ。
トップアスリートのトレーナーや、全国で講習会を開く活動をしている。

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