知野亨(ちの とおる)ファイテントレーナー
早稲田大学競走部コーチ。 トップアスリートのトレーナーや、全国で習会を開く活動をしている。
取材協力/株式会社ベースボール・マガジン社
昨年9月の全日本実業団陸上競技選手権で、名だたる強豪チームを破って、男子4×100mリレーで日本一になったのが、福井県を拠点とするユティック陸上競技部だ。選手たちは、ファイテンの技術が詰まったユティックトレーニングセンターで、日々のトレーニングを行なっている。知野亨トレーナーをナビゲーターに、リレーメンバー4人が躍進の秘密を語った。
早稲田大学競走部コーチ。 トップアスリートのトレーナーや、全国で習会を開く活動をしている。
日本有数の恐竜の化石の発掘場所として知られる福井県。多数の恐竜のモニュメントが並ぶ福井駅から車で15分ほどの距離にある「ユティックトレーニングセンター」が、ユティック陸上競技部の練習場だ。40m×4レーンの室内走路と、ウェイト・トレーニングの設備は、一見すれば一般的な屋内練習場のよう。だが、目に見えない技術こそが、この施設の最大の特徴だ。
「特殊な加工をすべての建材に施し、天井・壁面・オールウェザー走路にファイテン技術を用いています」と語るのは、施設の建設に携わったファイテンリノベーョンプロジェクトの石浦康雄さん。同社の「RAKUWAネック」をはじめオリジナル健康グッズなどに採用されている、チタンをナノレベルで水中に分散させた「アクアチタン」を採用した建材を使用している。アクアチタンは自律神経のバランスを整える働きがあるといわれており、2009年に京都府立大学の青井渉准教授が報告したマウスでの研究結果では、ストレスホルモンである尿中ノルアドレナリンの減少などが確認されている。 そのナノテクノロジーが施された施設で過ごすことで、快適なリラクゼーションを得られる空間を目指して作られたものだ。
知野トレーナーは2017年から指導に当たっている
キッズからトップをめざす中学生まで対象にしたスプリント教室を開催中。子どもたちも同じ環境で練習ができる。教室では選手が指導役。ユティックトレーニングセンターの開設以来、のべ400人近い子どもたちが参加している
高校時代に個人でインターハイに出た選手がいないとのことですが...。
【一同】誰も出ていないですね。(※仲島選手はリレーで出場。村田和哉選手は高校時代、野球部で全国高校野球選手権に出場している実績がある)
高校時代に実績がなくとも、ここで強くなって、全日本実業団選手権では日本一に。その強さの秘訣はどこにあるのでしょうか。
【仲島】
「僕は、家族のように仲が良いことだと思います。お互いがお互いをリスペクトしていて、言いたいことはちゃんと言える。コミュニケーションが取りやすいチームです。」
【村田】
「仲は良いけど、みんな負けず嫌い。毎日の練習でも"負けたくない"という気持ちは常にありますね。それに、前半が得意、中間が強い、後半が強い、などと、4人それぞれで長所が違うので、それらの特徴を持っている選手と持っていない選手とが一緒に練習できる。練習で良い相乗効果が得られていると思います。」
【平野】
「普段から一緒に練習しているので、それぞれの調子の良し悪しが分かるから、お互いにフォローし合える。僕も調子が悪い時には、良い状態に仕上がるように声をかけてもらったりと、助けられています。このチームでリレーをするときは、安心感があり、リラックスして臨めます。
【倉部】
「一昨年2位になって、その瞬間はうれしかったんですけど、同時に、日本一を意識するようになりました。目標が定まったことで、それぞれが何をすべきか、役割も名確になりました。目標が定まったことで、それぞれが何をすべきか、役割も明確になりました。」
【知野】
「みんな、覚えが早いというか、教わったことを体現しようという意欲も高いですよね。」
【倉部】
教わったことを動画や写真に撮っておいて、いつでも見返せるようにしています。自分は不器用なので、消化までに時間がかかるんですよ。
【平野】
「僕も同じく不器用な方です。」
【知野】
「みんなそんなことはないと思うけど...。圧倒的に技術習得が早いのはキャプテンの村田選手。こういう動きをしてみて、と言ったことをその場でできてしまう器用さがある。」
【村田】
僕はたぶん器用なほうだと思います。みんなと比べれば(笑)僕は大学時代にクラブチームで陸上を始めて、ユティックに入ってから本格的に100mを始めました。だから、ずっと楽しい状態が続いているんですよね。
【知野】
「みんな高い集中力で取り組んでいる印象があります。それに、飢えている雰囲気も感じるから教える側もついつい時間をオーバーしてしまうことがほとんどですね。」
【平野】
「この施設があるので、知野さんから教わったことや、何か閃いた動きなどを、すぐに行動に移せるのがありがたいですね。」
【村田】
「確かに。ここに入ると、閃くことがある。リラックスできる空間があるからという気がしますね。」
【仲島】
「僕もそう。ストレッチボールの上にごろんと仰向けになるだけで、ストレッチしながら、リラックスできる。それと、屋外とは空気がだいぶ違うように感じ、特に冬は外が寒くても、この施設の中ではしっかり呼吸ができる実感があります。」
【倉部】
「他の施設でも練習することがあるけど、この施設では練習後の疲労感も違って感じますね。」
ユティックトレーニングセンターをどのように活用していますか。
【村田】
「自分のタイミングでウエイトトレーニングや補強運動ができるのはありがたいです。体を休めるスペースもあるので、ケアの面でも、だいぶ大きいと思います。」
【倉部】
「体の回復と強化を同時にできる施設ですね。ウエイトトレーニングもそうだし、ジャンプ系の練習もできるので、強化ばかりか、体の使い方も身につけられます。」
【平野】
「地面がタータンなので、天候に関係なく、走ることができます。」
【仲島】
「週に1回か2回は酸素カプセルに入るように心がけています。また、陸上教室のちょっとした空き時間などに、スターティングブロックを出して、閃いたことをすぐ実践できるのもいいですね。」
【知野】
「追い込める上に、きちんと体を休めることができるのはいいですね。」
皆さんは、ケアへの意識も強いように感じます。
【村田】
「僕は年齢も年齢なので、ケガをしたくない。でも、質の良い練習もしたい。なので、少しでも違和感があったら、すぐに対処するようにしています。毎日ファイテンのバレニンというサプリメントを飲んだり、ソラーチを使って足のマッサージをしたり、メタックスクリームを塗ったりと、疲れを翌日に残さないように心がけています。」
【倉部】
「僕は高校時代、ケアに悩んでいた時に、父の薦めでファイテンの商品を使うようになりました。大学に入って、練習がハードになってからは、ネックレスなどを常に身につけることで、ケアの意識が高まりました。」
【平野】
「なんでも調べてしまうタイプなので、走りの感覚が悪い時などは本を読むなどして調べてしまいます。それと、風呂上がりにメタックスクリームを脚に塗りこんでから、ストレッチとマッサージをしています。」
【仲島】
「ケガをすると、積み上げてきたものが崩れてしまうから、練習した成果をパフォーマンスとして発揮するためには、ケアが大事だと思います。そのために、この施設やファイテンの商品を活用しています。」
今季は終われる立場です。
【倉部】
「はい、2連覇がかかっていますが、2連覇と言わず、"リレーといえばユティック"と言われるようになるまで勝ち続けたいですね。」
【平野】
「"勝つぞ"という意識を共有して、日本選手権リレーでも勝って、本当の日本一になりたいです。」
【村田】
「リレーの目標は2人が言ってくれたので、個人も大事にしたいと思います。今、男子短距離はハイレベルですが、全国大会でファイナリストを出すのが当たり前のチームにしていかなければ、という思いがあります。」
【仲島】
「リレーは優勝したけど、個人では知られていないので、一人一人がパワーアップしていきたいです。」
ファイテン株式会社 リノベーションプロジェクト
TEL 075-229-7521
ユティック陸上競技部 事務局
TEL 0776-33-5620